(大学生・高専3年生以上・大学院生の方へのメッセージです。高校生の方はこちらをご覧ください。)
技術者の時代が来た!
理工系人材、特に、AI、量子、半導体関連分野で人材が不足しており、優秀な人材の取り合いの状況となっています。我が国の産業としては人材不足ということで大きな問題でありますが、学生のみなさんの立場からすれば、大学・大学院で専門知識を身に着け、高度な研究経験を積めば大きなチャンス(やりがいのある仕事、良い待遇)がつかめる時代と言えます。技術者の時代が来たと言えます。
大学の基礎的な講義、演習も大切ですが、広く半導体技術や産業についての見聞を広めたり、高度な専門科目を履修したり、最先端の研究設備を用いた実践的な演習や研究経験を得ることが重要です。東海地域半導体実践人材育成拠点は、このような研鑽の場を、所属学科や大学に関わらず東海地域全体の学生(大学生、高専生、大学院生)に広く提供することを目指しています。大学の卒業単位にはなりませんが、自分自身の価値を高める機会ととらえ、是非活用してください。(旅費・交通費などは支給できませんが、参加費は文部科学省の支援で無料となっています。)
博士課程のススメ
米国では、研究開発を先導する技術者・研究者には博士の学位が必須でした。研究開発職を志す学生が、修士課程ではなく博士課程を修了しているのはこのためです。博士学位取得者は、修士や学士修了者とは一線を画す待遇を受けており、厳しい博士課程をやり遂げたことが報われていたのです。一方、我が国では、優秀な博士学位取得者は技術者・研究者として評価されていましたが、その待遇については、修士修了者+α程度でしかありませんでした。しかし、昨今、困難な課題の解決や新技術の開発には、大学院でしっかり5年間、研究開発の実践現場で研鑽を積んだ博士人材が必要と再認識されています。また、その待遇も大幅に改善しており、特に外資系企業などでは専門性がうまくマッチングすると初任給からかなりの高額の年俸が提示されるようになりました。
本拠点は、高度な学士、修士人材の輩出だけではなく、博士人材のさらなる高度化、博士進学者の増加も目指しています。本拠点の4つのコースは互いにリンクしており、博士課程に在学する方、進学を検討している方には是非複数のコースを履修して、広い視野、知識を元に研究開発を進められる人材になっていただきたいと考えています。それぞれの大学の施設は共同利用・共同研究拠点に指定されており、学外の方が利用することも可能になっています。実践実習をする中で、自分の研究にこれらの施設の活用を思いついた場合は、装置の使い方などを既に学んでいますので、研究にスムーズに展開することが可能です。(指導教員の先生方も学生のみなさんに是非履修を勧めていただければ幸いです。)